お茶のおいしい季節です。
普段何気なく飲んでいるお茶と健康の関わりをご紹介します。
あまりにも過剰な摂取には注意が必要ですが、日常的な水分補給に1日数回飲むのがおすすめです。
お茶には様々な健康成分が含まれていますが、代表的な4つについて紹介します。
カテキン・・・抗酸化作用や様々な生活習慣病予防に!
多く含まれるお茶:煎茶、番茶
お茶に含まれる成分の代表格が、ポリフェノールの一種「カテキン」で、80℃以上の高温の湯で抽出されやすい渋みの成分です。
カテキンの効果の中で注目したいのが、強力な抗酸化作用。
活性酸素が体の組織を攻撃するのを食い止め、病気に発展するのを防ぐといわれています。
カテキンにはコレステロールの吸収を抑えるという働きがあります。
食後にお茶を飲むことで、血中コレステロールの上昇を抑えることが期待できます。また、抗菌作用があり、むし歯予防や食中毒予防にも役立つといわれています。
一口にカテキンといっても、お茶に含まれるカテキンには4種類あり、使う水の温度によってその4種類の割合が変わります。
冷水で出すと、免疫機能の働きをよくするエピガロカテキンが効果を発揮しやすいお茶ができます。
カフェイン・・・リフレッシュして集中力を高める!
多く含まれるお茶:玉露
少なめのお茶:玄米茶
カフェインは、80℃以上の高温の湯で抽出されやすい苦み成分です。
主な作用は覚醒作用で、眠気を防いだり、知的作業の能力や運動能力を向上させる効果があります。
カフェインを摂取すると、脂肪の燃焼が促進されることがわかっています。
運動の30~60分ほど前にお茶を飲むことで、効果的に脂肪を燃やすことができます。また、脂肪をエネルギーとして効率的に使うため、持久力向上効果も期待できます。
※カフェインに注意が必要な妊娠、授乳中の方は摂取を控えめにしましょう。
※薬によっては飲み合わせの悪いものがあります。
アミノ酸(テアニン)・・・リラックス効果で心休まる!
多く含まれるお茶:玉露、抹茶、上級煎茶
少なめのお茶:番茶
80℃以下の低めの温度で入れると、カテキンやカフェインの渋みや苦みが抑えられ、甘みやうま味を感じられます。
その成分であるテアニンには緊張を和らげる効果と、心身をリラックスさせる効果があります。
お茶を飲んで心が休まるのは、テアニンの効果でもあります。
テアニンにはカフェインによる興奮を抑制する働きがあり、その作用を穏やかにします。
穏やかな興奮状態が集中力を高めるので、勉強や仕事の前にぬるめに入れたお茶を飲むのもおすすめです。
ビタミン・・・10種類も含まれる!
多く含まれるお茶:上級煎茶、釜炒り茶など
お茶の葉には、私たちの体に必要とされる13種類のビタミンのうち10種類が含まれています。(A C E K B1 B2 B6 ナイアシン パントテン酸 葉酸)
ビタミンには水に溶ける水溶性と溶けない不溶性があり、お茶を入れたとき湯に溶けだす主な水溶性ビタミンは、ビタミンCです。
ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線対策にも役立ちます。
煎茶を4~5杯飲むと1日に必要なビタミンCの約4割を補えます。
ビタミンCは体内に蓄積できない栄養素なので、2~3時間おきにこまめに摂るのがよいとされています。
お茶に溶けださない成分を取るために、お茶の葉をそのまま食べる方法もありますが、手軽なのは、粉末茶や抹茶を使うこと。
お茶として飲んでも、料理やお菓子に使ってもOKです。
お茶の葉を挽くミルなどもあります。