暮らしの歳時記 二月〔如月(きさらぎ)〕

旧暦二月はもう春で、草木も新しく芽生えはじめる「生更ぎ」の季節です。

陽気が更にやってくる「気更来」の説もあります。

 

節分

「季節の分かれ目」と言う意味で、本来、立春・立夏・立秋・立冬の前日のことを指していました。

昔から既設の分かれ目、特に年の分かれ目には邪気が入りやすいと考えられていました。

二十四節気では立春から一年が始まるため、立春前日の節分が、邪気祓い行事として定着していき、節分といえば、立春の前日を指すようになりました。

二十四節気とは、太陽が春分点を過ぎ、再び春分点に戻るまでの一年を二十四等分し、季節の移り変わりを示すものです。

一年を二十四に分けるので、ひと月に節気が二つあり、その節気の前半を「節」、後半を「中」と呼び、それぞれの季節・気象を表した言葉がつけられています。

啓蟄(けいちつ)、夏至(げし)、冬至(とうじ)、大寒(だいかん)などはご存知の方も多いでしょう。

 

初午(はつうま)

二月最初の午の日のことで、稲荷大神様が稲荷山の三ヶ峰に初めて降り立った日といわれています。

稲を実らせて五穀豊穣をもたらすとされる稲荷の神様を祀る各地の神社ではこの日、五穀豊穣を願う祭礼が行われます。

総本宮である京都の伏見稲荷大社では「初午大祭」として盛大にお祝いします。

商工業が盛んになった中世以降、商売繁盛の神様としても広く信仰を集めるようになり、伏見稲荷大社ではこの日、商売繁盛と家内安全を願う「しるしの杉」が授けられます。

市内には愛宕音次郎稲荷神社(西区)、中司孫太郎稲荷神社(中央区)があります。

 

春一番

立春の頃、その年初めて吹く強い南風のことをいいます。

気象用語としては、時期と風速、風向きなどについて地域ごとに気象庁が決めた条件があり、年によっては春一番が発表されない地域もあります。

「春一番」は春を呼ぶ嵐として、日本海や玄界灘など沿岸の漁民たちの間で古くから使われていますが、気象用語としては比較的新しい言葉で、昭和五十年代頃から使われるようになりました。

この強い南風は、竜巻などの突風を伴うこともあり、注意が必要です。

投稿日:2016年 02月 01日 | カテゴリー:いきいきマンションライフ |